2019年05月07日

山の辺の道

 山の辺の道は、三輪から奈良へ通じる七世紀に造られた上古の道。古代の面影を残し、万葉びとの息遣いを伝えると、パンフレットは言う。ハイキングコースとして人気も高い。

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 令和に変わる前に行ってみた。山の辺の道の南の起点は、初瀬川のほとりにたつ「仏教伝来之地碑」である。欽明天皇の時代に百済の聖明王の使者が仏像と経典を献上したという。

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 古代の道は狭く、曲がりくねり、起伏もある。1Kmほど歩くと平等寺がある。ご本尊は十一面観音菩薩様。本堂の片隅には賓頭盧尊者。不動堂の周りに配置した十六羅漢が可愛い。山門横には太子像もある。

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 さらに少し歩くと大神おおみわ神社がある。三輪明神とも呼ばれる。背後の聖なる山である三輪山を御神体とするわが国最古の神社。神代の昔、大国主神おおくにぬしのかみが自らの魂を大物主大神おおものぬしのおおかみの名で三輪山に鎮めたとか。ご祭神の大物主大神は国造りの神であり、医薬・造酒・方除など人間生活全般の守護神である。

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 坂道を少し登ると、薬の神社である狭井さい神社がある。病気平癒の霊験あらたかな神様、大神荒魂大神おおみわのあらみたまのおおかみが祀られており、本殿左奥の井戸から湧き出るご神水は万病に効くそうだ。全国から、このご神水を求めて多くの人が訪れる。節約のためか、ご神水は蛇口がついたタンクに貯められ、コップで飲むようになっている。数杯頂きました。

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 狭井さい神社から知恵の神様・久延彦くえひこ神社への途中に「恋人たちの聖地」と呼ばれる展望台がある。枝垂桜しだれざくらが満開で、桜吹雪をシャワーのように浴びました。

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 久延彦くえひこ神社のご祭神は久延毘古命くえびこのみことで「古事記」に世の中のことをことごとく知っている知恵の神様と記されているそうだ。「足は行かねど、天下の事をことごとく知れる神」であるのだが、その久延毘古命くえびこのみことは山田の案山子なんだとか!?うーん、よくわからん!

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 大神神社の敷地内に成願稲荷神社がある。その傍らに咲く、清楚でかわいいお花を見つけた。銀竜草ぎんりょうそうというのだそうだ。

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 大神神社の二の鳥居脇のお蕎麦屋さんで休憩しているところで、小雨が降ってきた。山の辺の道のまだ五分の一しか歩いていないが、帰ることにした。次回はこの続きを歩こうと思う。

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後日譚
 ゴールデンウィーク10連休の始めころ、息子から連絡があった。二度、病院を受診したにも拘らず、40℃以上の発熱が6日間持続しているという。すぐに帰省させ血液検査・尿検査・血液培養・便培養・尿培養・胸腹部CT・MRI・腹部エコー・心エコーなどの検査をしたが、白血球とCRPの上昇以外には異常を認めず原因不明であった。
 実は、狭井神社でペットボトルに入った「御神水」も買い求めていた。帰省翌朝、「御神水」でお味噌汁を作り飲ませたところ、翌日より解熱したのであった。もちろん、抗菌剤も飲ませてはいたのだが、その切れ味に畏れた。また、近日中に授かりに行こうと思う。
posted by Masakyo at 11:46|