2017年09月08日

法善寺横丁

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1. 前から行きたかった法善寺横丁へ行ってきた。藤島桓夫の歌♬月の法善寺横丁♬は僕の持ち歌の一つ。特に一番と二番の間奏部分のセリフ「こいさんがわてを初めて法善寺へ連れて来てくれはったのは‘藤よ志‘に奉公に上がった晩やった。早よう立派な板場はんになりや云うて長いこと水掛不動さんにお願いしてくれはりましたなあ。あの晩からわてはわてはこいさんが好きになりました、、、、、」というくだり。
 そんな歌を思い出しながら水掛不動さんにお参りした後、食事へ。

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2. 法善寺横丁をぶらぶらしながらこの日夕食に選んだのは、京鴨鍋の「かもふく」。本場京都の鴨を使っているとのこと。鍋のコースと別に焼き鳥(鴨)をオーダーした。
 ささみ・ロース・もものたたきは、ほんのり鴨の香り。臭みは全くなくとてもおいしい。
 焼き鳥(鴨)は、鶏の焼き鳥とは全く異なり、しっかりした歯ごたえと皮の香ばしいさ。噛んでるうちに、とてもおいしい肉汁があふれ出てくる。
 つくねは照り焼きバーグ風。これも鴨のおいしさを凝縮した一品。
 鍋の鴨肉の美しさ。だしは文句のつけようもない完成度。ほんとにおいしくいただきました。
 最後に手打ちそばがついてくる。鍋の後の鴨だしでいただくのですが、これほど美味しい鴨そばは前代未聞。前代未覚。

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3. 食事が終わると、外はネオンの町。♬包丁一本さらしに巻いて、旅に出るのも板場の修業、、、待っててこいさん、、、、♬と暗闇に消えていくのでした。

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2017年08月16日

ワインと美食の旅、ボルドーとバスク地方

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 成田ではいつものヒルトンホテルで前泊、エールフランスでパリ経由ボルドーへ。ボルドー空港は神戸空港ほどの小さな空港。到着したのは、夜の帳が下りるころ。
 ホテルはぶどう畑の中に立つLes Sources de Caudalie Bordeaux。フランスではホテルを6段階に格付けしているが、ここは5つ星の上のPalace。18世紀の修道院を改修したもので、木のぬくもりを感じる瀟洒なホテル。プールとスパもあり、庭は広く鶏・あひる・馬もいる。

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 早朝、庭を散歩していると、熊が出現!危うく襲われそうになったが、勇敢な由美子は熊と戦い私を救ってくれたのであった。。
 可愛そうな熊は、由美子の朝食となった。「朝飯前」とはこのことである。

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 世界最大のワイン産地ボルドーはローマ時代から良港をもつ町として栄え、18世紀にはワイン貿易のおかげで黄金時代を築いたそうだ。ガロンヌ川からジロンド川を下ると大西洋に出る。イギリスとの交易で富を蓄えたが、パリからは距離も遠く税金をごまかすのに苦労はしなかったとか。旧市街を歩けば往時の繁栄ぶりをうかがうことができる。

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 ワイン博物館は2016年にオープンした、高さ55メートル・9階建ての巨大近代建築。ワインのすべてを解説・展示してくれている総合施設である。
 ワインの歴史は古く、数千年も前から醸造が行われていたという。紀元前2000年以上前に書かれたという、古代メソポタミアの文学作品である「ギルガメシュ叙情詩」によれば、ウトナピシュティム(旧約聖書のノア)は船大工たちに牛や羊・ワインを与え方舟(はこぶね)を作らせたそうだ。ローマ時代には皇帝から奴隷までもが皆ワインを飲んでいたとか。なんだか、「なんの気兼ねもなくワインを飲める!」ようになった。
 博物館見学の後、最上階の展望台では、おいしいワインが飲めるようになっていた!

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 ブルス広場の水鏡。霧が吹き上がりしばらくすると霧は止み、広場は水鏡となる。水鏡に世界遺産の街並みが映し出される様は、とてもきれいだ。

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 市内観光からホテルに戻ると日はまだ高く、夕食までの時間をボルドーの村を自転車で散策することに。自転車が苦手な由美子も今回は安心。何せ、周りはブドウ畑しかない。突っ込んでもお互いに被害は少ない。ブドウ畑が広がる丘陵の中の牧場に馬やロバをみつけて、Bonjour!

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 夕食はホテル内のメインダイニング・ミシュラン2つ星レストランLa Grand’Vigne。前菜の一つはここの名物でお庭でとれた鶏卵のフライ。メインディシュはすずきのハーブソースと鳩の胸肉をいただいた。極上のボルドーワインといただくとお料理はさらに美味しくなりました。とても美味しかった!

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 ワイナリーを見学した。ワイン造りの過程を楽しく勉強した。ワイン熟成室の樽の香りは忘れない。ワインをお土産にする予定であったが買わなかった。スナップには嬉しそうに納まっているが、実はどれも、おしくなかった!(写真は試飲する前にとったもの。)ちなみに昨夜のレストランLa Grand’Vigneでは、違うシャトーのワインを使っているとのこと。昨夜のワインのおいしさを再認識し、もう一度頭の中で味わった。
 もし、ワイナリー見学をされるのであれば、事前に調査を!

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 アドゥール川と支流二―ヴ川の合流点であるバイヨンヌは、大西洋まで約8 kmに位置する。バスク地方はフランスからスペインにまたがるが、バイヨンヌはフランスバスクの中心都市。
 フランスチョコレート発祥の地としても知られているバイヨンヌ。街にはチョコレートやさんが軒を連ねている。どれもおいしそうで迷っていたが、雑貨屋さんで一番おいしい店を聞き出した。お土産用にもget!
 チョコレート以外にも素敵なものを見つけた。とてもカラフルなバスク織がショーウィンドーに。赤・青・白・黄色の縦縞が特徴で、シンプルだがとてもおしゃれで素敵!テーブルクロスやバックもgetした。

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 昼食は二―ヴ川のほとりにあるレストランで。前菜はバイヨンヌハムとラビオリ、メインディシュはツナとフォアグラのポテト添え。ワインとおいしくいただきました。

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 昼食の後、バスク博物館へ。バスク人はこの地方には珍しいほど、周囲と全く異なる人種で、そのルーツもわかっていないという。一見するとアジアの人種にも見えるし、言葉も全く異なるバスク語を話す。バスク語はとても難解で習得が困難とされている。余談だがバスク地方には「悪魔がバスク語を習得しようと7年間学んだが諦めた」という言い伝えがあるという。バスク地方は、このバスク語を話すバスク人が住むピレネー山脈の両麓を指していた。現在ではスペイン側のバスク州3県とナバール州およびフランス領バスクをいう。バスク地方では様々な独特な文化が育った。硬いボールを素手で打ち合うペロタというゲームは有名ですが、驚いたことにラケットを使う現在の競技の原型のほとんどはここバスクにあったのです。
 また、バスク人はバセリアという石造りの家に住んでいた。多くは三階建てで、一階では家畜が飼われ、二階に人が住み、三階には干し草や食物が貯蔵されている。家は長女が継ぎ、その他の子供たちは世界中に散らばってバスク文化を広め、活躍したという。

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 バイヨンヌからバスでスペインバスクの町サン・セバスチャンへ。サン・セバスチャンは「ビスケ湾の真珠」と呼ばれる美しい街。スペイン独立戦争中に町の大半は炎に包まれたがその後再建され、19世紀にハプスブルク家の王妃マリア・クリスチーナが保養地として以来、高級保養地となったそうだ。
 Maria Cristina hotelは部屋の窓から大西洋が見える5つ星ホテル。部屋に入ると、wellcome fruitsとchocolateのみならず、champagneが?!びっくりするやら、うれしいやら、、、

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 夕食までの間、大西洋を見ようと岬の先まで散歩。調子にのって、加山雄三の「海その愛」を少し大きな声で歌っていた。その時スペイン人の4人家族とすれ違ったのだが、4〜5歳の可愛い女の子が駆け寄ってきた。「何かを伝えようとしている」と感じた私は彼女の顔の高さに私の左耳を近づけると、日本語で「ありがとう、さようなら!」だって!黄ハート 黄ハート 黄ハート♬海よ、その愛よ、男の思いをその胸に抱き留めて、、、♬としばらく歌い続けるのであった。

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 コンチャ海岸に広がる旧市街はとてもきれいな街で、モンテ・イゲルド展望台からはサンタ・クララ島が一望できる。展望台では、あのフニクリフニクラをまねた、とても遅いジェットコースターに乗った!

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 前回のスペイン旅行では見られなかった闘牛を見た。これは元々は旅程になかったものであるが、昨夜のミシュラン一つ星レストランがあまりにも不味く不評であったので、急遽!旅行会社がお詫びのしるしとして企画したものだ。
 闘牛はまず、入場行進から始まります。行進が終わり場内に牛が出てくると、初めはバンデリリェーロがピンクのマントで牛を煽り、ピカドールが牛に槍を突き刺したりして少し弱らせ、かつ興奮させます。その後、マタドールが登場し赤いマントを自在に操り、牛を突進させては寸でのところで交わす演技を繰り返します。最後に、マタドールが牛を交わす瞬間に剣で延髄を一刺しすると、牛は手足を曲げてその場に落ちます。上手なマタドールにかかると華麗な芸術となり、場内は拍手喝采・スタンディングオベーション。下手なマタドールではそうはいきません。焦ったマタドールは牛の動脈を切って牛は口から血を流し、牛は苦しみながらもマタドールに反逆したり、となることも。その時は場内一斉にブーイングの嵐となります。昨夜の料理のようなものですか。

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 この日の夕食は旧市街のバルヘ。入口近くで何十種類ものピンチョスから好きなものを選んで奥のテーブルへ。バルを出た後はバーへ。

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 翌朝、旧市街の中心地近くにある市場へ。数年前に市が整備して地下の清潔な市場となっている。ヨーロッパの魚屋さんはどこもそうだが、ここでも魚は芸術的オブジェとなっている。
 うれしいことには、むちゃくちゃ美味しいオリーブに出会った。アンチョビとニンニクのダシにつけた種抜きオリーブ。味見を勧められたのだが、これがメチャうまい。オリーブは私の大好物の一つ。お土産にしようとたくさん買い込みすぎて、中型のスーツケースも買う羽目に。

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 バスク州の観光地の一つである港の町ゲタリアで昼食。新鮮な魚介を炭火で焼いてくれるレストラン「Elkano」。なんでも、マゼランは世界一周の途中でなくなり、後を継いだのがゲタリア出身のファン・セバスチャン・エルカーノで、その名をとったお店だそうだ。とても美味しい料理を、緑色のブドウから作った発泡性白ワインであるチャコリといただいた。チャコリはバスク地方固有のワインで、「バスクの大自然の恵み」と言いて良い。これも絶品!

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 ゲルニカはスペイン内戦中、ドイツ軍により史上初の都市無差別爆撃を受け廃墟と化した街。なんでも、ヒトラーが「ゲルニカを空爆してもいい?」とフランコ将軍に言うと、フランコ将軍は「いいよ!」と言ったらしい。その頃パリにいたピカソはこの悲報を知り、大作「ゲルニカ」を描き上げた。ここゲルニカにはその絵を再現した壁画がある。以前、マドリードで本物を見たが、このレプリカのほうに感動した。歴史の真実とその重みを知ったからかもしれない。

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 ゲルニカの町を歩いていると、お祭りの準備を相談している女性陣を見かけ“Can I take a picture?”と水を向けると、“Yes!”“Si!”“OK!”と快諾!現在のゲルニカは目茶苦茶Happy!

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 古代ローマ時代よりバスク人は自治を許されていたそうだ。中世の時代もゲルニカはバスク地方の中心であった。バスク議事堂の庭の樫の木のまえで、歴代の王は儀式を行ったという。
 バスク議事堂では、ステンドグラスや絵画・文章でその歴史を伝えている。角笛を持つ男性の絵画が目を引いた。その昔、有事の際や議会の招集を角笛で知らせたという。

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 スペイン北部屈指の港湾都市ビルバオはかつては鉄鋼・造船の町として栄えたが、20世紀末には衰退した。その復興策の一つとしてモダンアートの殿堂・グッゲンハイム美術館が創られた。造船所跡地に造られただけあって、規模は大きい。館内も数時間かけて見たが、残念ながら私には、モダンアートというやつは全く理解不能であった。
 写真は、高台から見たビルバオの町、猫や蜘蛛の巨大オブジェがグッゲンハイム美術館、そして美術館の庭で稼ぐ大道芸人、最後がビルバオの旧市街。

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 羽田空港第二ターミナルビル一階のタンメン屋さん。羽田を利用するときはいつも寄るお店。生ビール・餃子・タンメンはお決まりのメニュー。やっぱり、メチャクチャうまい!ミシュラン・ラーメン部門2つ星というところか?

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あとがき
 今回は、ワインと美食の旅。夕食で失点はあったが、総じて楽しい旅であった。おもしろいもので時がたつほどに悪いことは忘れ、良かったことだけを思い出す。そして、思い出はますます楽しくなるのである。
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2017年06月26日

北野ホテル・フレンチレストラン“アッシュ”

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 前にも一度紹介した“アッシュ”。フレンチでは一番のお気に入り。
 静かな空間に、洗練された給仕、信頼できるソムリエ、そして目と舌を十二分に楽しませるお料理。
 いつもお願いするのは、「オマールのサラダ仕立て」の一皿。浅く湯がいたオマールエビを輪切りにし、お皿に輪状に盛り付け中央に自家製キャビア。塩味を抑えたキャビアを載せていただくオマールは、オ・オマールは、オマ〜ア〜ルは、、、、絶品ですぞ!
 あと、こちらの定番ですがカエルの脚のから揚げ。一つ頂くと、「うまい」。二つ目をいただくと、「うーん、美味い」。三つめは「ウン、うん、上手い美味い」、そのあとは「おかわり」という具合。
 神戸牛のフィレは当然美味しいですが、季節によってはお好みでトリヒュをフィレの上に載っけてもらえます。そのトリュフの量が半端じゃない。輪切りですよ!トリュフが。まるで牛肉弁当のように、、、その香りは、静かな部屋中に漂います。その香りは牛肉じゃなく、トリュフですよ、勿論。
隣の客も幸せになります。もちろん、口の中に入れた時のその香りは、あなただけのモノですが。
 一度お試しあれ!!
 ちなみに私の記憶では、それほどお高くありません。 ランチは4000円程〜、ディナーは9000円程〜です。是非ぜひ、一度!。ご予約とお料理の内容は、マネージャーの祝(いわい)さんに電話で連絡し事前相談されるのが良いです。特に、「オマールのサラダ仕立て」をご希望の場合には。
 ここまで書いて、「随分肩入れしすぎ」の感を持たれるのでは?という危惧が生じましたが、No problem. 行けば解ります。

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